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自然物を使った無施肥の菌ちゃん農法は、
全国の事例を見て回ったり、また菌ちゃんふぁーむでの新たな経験を積み
年々少しずつ改良を重ねてきました。

オンラインの動画での講座でしたら一度購入されると、
翌年も翌々年も、最新の方法が動画で紹介されますが、
昔のYouTubeだけ見ても、現在の方法とはだいぶ違っているんです。
「菌ちゃん野菜作り&菌ちゃん人間つくり」や「菌ちゃん農法」の本も、
出版後にいくつか改善したところがあります。
改善情報は、そのつど下記HPの重要情報のページに掲載しますので、時々見て下さい
 https://kinchan.ocnk.net/page/2

全国各地の無肥料の菌ちゃんウネを見て回って、
特にこれが改善できていないことが多い、という点を以下に挙げますので確認して下さい。
□ウネが低い 
ウネの上部に菌ちゃんの食べものを乗せる前の段階で、溝からのウネの高さは45cm以上にします。ただし、畑がかなり急な斜面だったり、とても乾燥しやすい砂土の場合は、それほど高くする必要はありません。
それから有機物を乗せ、土を乗せ、マルチをかけた段階では、55cm程度になります。3か月経過した植える頃には少し低くなりますが、45cm以上になります。
以上のように高くなくても、秋冬野菜はうまく行くことも多いですが、夏野菜の梅雨時期など大雨が続くと途端に糸状菌が弱まり、野菜が肥料不足になったり弱くなります。
現在低すぎるウネを高くする方法はHPの重要情報の中のQ&Aをご覧下さい。

□ 重しを置く場所と距離がちがう
 ウネの肩付近に載せます。重しと重しの間の、重しのない部分の距離は20cm程度です。広すぎるとエサが乾きして糸状菌が食べられません。

□ 土の重しが雨で流れて小さくなっている
 重しの下の黒マルチを少し破ってみて下さい。晴天が続いていても土が湿っていれば、その重さでもOKです。
 雨で流れやすい土の場合は黒色の土嚢に土を入れてから乗せてください。

□ 米ぬかや堆肥を入れている
 チッソ分をある程度含んでいるものは入れてはいけません。

□ 菌ちゃんのエサに、草だけ使っている。
ススキやセイタカアワダチソウくらい硬い草ならそれで大丈夫ですが、草なら固くても柔らかくても、草専用のより簡単な土づくりがあります。詳細はHP重要情報のQ&Aをご覧下さい。

□ ウネの上部に乗せた有機物を土と混ぜていない。
 糸状菌は空気が好きなので最近まで混ぜない方法で説明していましたが、少し混ぜて有機物がやや下に潜っても、糸状菌の繁殖はそれほど遅くならないことがわかり、かえって干ばつ時には糸状菌が活動しやすくなり、何より植付の際、有機物をよけずにそのまま土を強く押して植付や種まきが出来るので、作業がとても楽になります。
45cmのウネに有機物を乗せ、その上に土を薄く乗せたら、ウネの上から深さで約20cm程度をスコップか爪ぐわでよく混ぜます。
ただし、有機物が草の場合は従来通り混ぜないで下さい。

以上詳しくは菌ちゃんふぁーむHPの「重要情報」のQ&Aの中で説明してあります。

★本日と明日は沖縄、その後は北海道です。余席ありますよ。
沖縄は飛び入り歓迎!
詳細・申込は https://kinchan.ocnk.net/page/3
今回は化学肥料の液肥について

化学肥料と言っても、窒素N,リン酸P、カリKそのものを化学的に合成することは出来ません。
多くは天然鉱石から精製したものです。
ただ、窒素は天然鉱石から取り出していると、やがて底をつくため、
現在は空中の窒素に水素(天然ガス由来)を反応させて作っています(ほぼ全量輸入)

それに対して、木など自然物を使った菌ちゃんの土づくりでは、
空中の窒素を微生物の力で、植物が吸える窒素肥料に変えています。
ということは、天然ガスを使うのか、微生物の力を使うのか
という大きな違いがありますが、
空中窒素から作っている点においてはどちらも同じです。
つまり、化学肥料自体が何か有害というわけではありません。

ただ、菌ちゃんの土づくりの場合、
使われる自然物はもともと健康な生命体だったのですから、
ミネラルなど、生命に必要な全ての成分を当然含んでいますが、
化学肥料の場合は特定の成分だけしか含まないので、
使いすぎるとミネラルバランスが崩れ、病害虫が発生しやすくなります。

そして何よりも、化学肥料を微生物は食べられないので、使いすぎると、
菌ちゃん野菜のパワーの源泉である、一番大切な「微生物」さんが、
土の中で増えてくれないのです!!

そんなわけで菌ちゃんふぁーむでは化学肥料は基本的には使いませんが、
化学肥料自体が悪いものではないのです。


これまで土づくりは5年かそれ以上かかると言われていました。
それはその通りなのですが、
菌ちゃん農法だとたった3か月で、(土づくりは未完成なのに)、
菌糸と野菜の根(苗またはタネから発芽した根)が直接つながることで、
元気な野菜が育ってしまうという、すごいことがおきるようになりました。

ただ、やはり3か月では、まだ菌ちゃんが土全体に増えているわけではなく、
そのため、野菜のタネや苗を植えたとき、
たまたま菌糸が近くにいたら、菌糸と野菜がつながって、野菜はグングン育つのですが、
菌糸が近くにいなかった場合、ほとんど育たないのです。

そこで、菌糸が野菜の根まで到達するのを待つのではなく、
根のほうも伸ばせば、速くつながることができると考えました。
そのためには野菜自体に一時的に肥料を与えたらいいわけです。
つまり、すぐに肥料が効いて、かつすぐに消費されてしまった方が、
菌ちゃんが働きやすくなります。
それには、化学肥料主体の液体肥料が一番良いのです。
それで、このたび、植付の時だけ使用する液肥として、
化学肥料を小分けすることにしました。

以上、菌ちゃんふぁーむで化学肥料を小分けして販売開始した理由を書きましたが、
これはひとつの考えです。
化学肥料は一切使わないと決めて、有機肥料で液肥を作って使う人も素晴らしいし、
そもそも液肥なんて使わないで育てる人もおられるわけです。

化学肥料があったからこそ、多くの人類の食糧が供給できたわけで、
今現在、慣行農法で栽培している人は、
人々みんなが生きるための食糧をまかなってくれている大切な方々です。
ただ、もうそろそろ、自然の循環の原理に沿った食糧を生産する人の割合が増えていかないと、
地球環境は限界に近づいている気がします。
でも、農業で生計を立てている方々は、そう簡単には転換できません。
だからまずは、とびきり元気で病害虫に強く、
なによりもはっきりと味に違いのある菌ちゃん野菜作りが
市民の方々の間でどんどん広がっていくことで、
やがて、自然の循環に沿った農業に切り替える農家が増えてくると思うのです。
そして、みなさまの実践と発信によって、実際その通りになりつつあるので、
本当にありがたく、ありがたく、ワクワクしています。

★植付の時だけ使う液肥 購入はこちら
https://kinchan.ocnk.net/product-list/7