<テキスト「菌ちゃん野菜作り&元気人間つくり」の補足>
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<環境再生型農業最前線:NHKで放送>
農業するほど地球環境が再生できる!!
画期的な新しい農業への世界の取り組みを紹介しています。
菌ちゃんふぁーむも15分くらい登場します
NHKオンデマンドで220円で視聴できます
リン酸カリはなんとかなっても、なぜチッソ肥料なしで育つのか?
チッソの供給に関して
ブラウン氏の方法は,動物(腸内の窒素固定細菌)を組み入れることで
菌ちゃんふぁーむでは,糸状菌ファーストの土づくり(糸状菌と窒素固定細菌との共生)で
そのように理解して番組を見るとよくわかると思います。
<アースデイチャンネル動画>
1.春の菌ちゃんふぁーむの様子とインタビュー
無肥料栽培のポイント、虫害が少なくなる理由、腐敗と発酵の違いなど
https://www.youtube.com/watch?v=w1QgtRxB8sw
2.草だけで菌ちゃんの土作り プランターでの実演動画が出来ました。
https://www.youtube.com/watch?v=yEDy9Qx1K14
3.吉田俊道へのインタビュー(取り組み当初の苦労、耕作放棄地の魅力など)
4.インタビュー2(環境問題に取り組んだきっかけ、土と腸内細菌の関係など)
<竹や草などを使った菌ちゃんの土づくり動画 >
英訳版⇒https://www.facebook.com/kusumiya.createjapan.sena/posts/824078485657870
★この動画のウネは低すぎます。梅雨期や大雨で、糸状菌が元気に活動できなくなり、夏野菜がうまく育たない可能性が大きいです。もっと高くして下さい。詳細はこのページの下の方のQ&Aをご覧下さい。
<女優 柴咲コウさんの菌ちゃん野菜作り動画>
★下線の部分をクリックしたら動画に移行します
<コロナに何する記事>
専門家は自信を持って間違いをいうことがある
https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2022/01/24/071506
子ども向けの話「コロナに打ち勝つ方法」
https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2021/11/01/054412
バイキンが必要なわけ
https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2021/08/27/111802
新型コロナの役割とは?腸内発酵とコロナの関係 https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2021/06/28/165750
農業で起こったことと同じ間違いをしている https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2021/04/23/140306
人々の自然観がが変わる時が来た https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2021/03/04/093832
長周新聞の4回連載 電子版
<西日本新聞連載 全69話>
第1話~ https://kinchangenki.hatenablog.com/entry/2018/06/17/045502
<主なネット掲載記事>
nippom.com
日本語版 https://www.nippon.com/ja/japan-topics/c08001/
中国語版 https://www.nippon.com/cn/japan-topics/c08001/
アラビア語版 https://www.nippon.com/ar/japan-topics/c08001/
スペイン語版 https://www.nippon.com/es/japan-topics/c08001/
フランス語版 https://www.nippon.com/fr/japan-topics/c08001/
ヤフーニュース
第1話 https://news.yahoo.co.jp/byline/satoutomoko/20200502-00176521?fbclid=IwAR0J
第2話 https://news.yahoo.co.jp/byline/satoutomoko/20200509-00177706
歳3話 https://news.yahoo.co.jp/byline/satoutomoko/20200516-00178777
<関連するSNS>
吉田俊道のフェイスブック https://www.facebook.com/profile.php?id=100053952811968
菌ちゃんふぁーむインスタグラム https://www.instagram.com/kinchan_farm_japan/
菌ちゃん野菜応援団フェイスブック https://www.facebook.com/groups/genkiyasai/
大地といのちの会HP http://daititoinotinokai.web.fc2.com/
大地といのちの会事務局武内恒夫フェイスブック https://www.facebook.com/tsuneo.takeuchi.102
<テキスト「菌ちゃん野菜作り&元気人間つくり」のQ&A追加>
※何かあれば、随時ここに書き加えていきます。
※テキストの1~2ページに、菌ちゃんの土作りの概要について整理してあります。とても重要な部分です。
まずここに目を通して大まかなことを理解して下さい。それから必要なページを読み進んで、
理解が深まったところで、2ページの表を再度読むと、より理解が深まると思います。
<1.身近な自然物を使った土づくりに関して>
<1-1 場所選び>
●Q 土づくりをする予定の畑が、チガヤで覆われていて、一度耕したのですがすぐ再生してしまいます。このまま書いてあるとおりの土づくりを仕込んでもいいのでしょうか?
A チガヤやカヤ(ススキ)やカズラや竹などが生えているところは、じつはとってもいい土になっているのですが、それらがボウボウと生えている場所でこのまま土づくりを仕込んでも根が死なないで、マルチを破って芽が出てきて、すぐにまた草ボウボウに戻ってしまいます。
ですから、菌ちゃんの土作りを始める前に、テキストの20ページに書いてあるとおり、4~6か月かけて、地上部と地下部の有機物が菌ちゃんの体に変わるまで待ってから作業をして下さい。数か月という期間がかかりますが、労力はあまり必要のない、画期的な方法です。
●Q ハウスの中で実践する場合、露地の場合とやり方に違いはありますか?
A ハウスだと雨が直接あたらないので糸状菌にとっては好都合です。露地と同じようにやれます。
注意点は、保湿のためにハウス内でもマルチは必要です。雨はあたらないのですから、ポリマルチではなく草マルチでも構いません。
周りが水田地帯の場合など、雨が降るとハウスの中であっても溝に水が浸み出てくるようだとうまくいきません。
<1-2 ウネ立て>
●Q ウネはそんなに高くしないといけないのでしょうか?高さの目安を教えて下さい
A 秋冬野菜はそれほど高くなくてもうまく行きますが、夏野菜の時期は大雨が降るので、どうしても土がびしょびしょに濡れすぎて糸状菌が生育できなくなりやすいです。この方法なら耕さずに1年中栽培できるのですから、夏でも元気に育つように畝を高くして下さい。
目安は、もともとの土の状態によって変わります。斜面だったり、砂土の場合は、あまり高くする必要はなくなります。要するに、土づくりを仕込んでしばらく経ったときに、重石を置いたところは土の上部まで毛細管現象で土が濡れていますが、重しから離れている箇所は毛細管現象が切れて土が乾いている・・そのような高さにすることです。
あえて目安を出すとしたら、土を仕込む時、溝の底から、菌ちゃんの食べものを乗せる前のウネの上部までが50センチは欲しいです。その上に菌ちゃんの食べものを乗せ、さらに薄く土を乗せ、マルチを張れば、約60センチの高さになります。数ヶ月後に植えるときには土も食べものも沈むので、50センチ程度になります。
●Q 溝はかなり深い方が良いことがわかりました。水田跡なので盤が固すぎるのですが、掘らないといけないのですか?
A 固い盤を掘るのは確かに大変すぎます。
その場合は溝の幅を広くして、固い盤の上の土をウネに上げると高いうねが確保できます。
その場所より低い土地が隣にある場合は、1箇所、溝にさらに深い穴を掘ってみて下さい。雨の時、穴に水が貯まらずに排水できることがあります。
秋になったら、溝の中央部に3角ホーで1本浅い溝を作り、麦類のタネをまいてください。
そうすると固い土に麦類が根を伸ばしてくれるので、少しずつ柔らなくなっていきます。
麦を植えなくても雑草が生えて、それなりに溝の土が柔らかくなっていきます。
1年~2年後、劣化した黒マルチを交換するときに、ついでにウネの上に菌ちゃんのエサを補充して、
柔らなくなってきた溝の土をその上に上げて下さい。
●Q 砂の土で排水が良すぎるくらいなのですが、そんな土でもできますか?ウネを高くしないといけませんか?
A 排水がとても良いのでしたら、水浸しにはならない土ですから、ウネを高くする必要はありません。
溝とウネの境がわかる程度、極低くウネを作って、重石の下の土が乾かないように重石はより重くして下さい。
土の粒子が大きく、粘土分が少ない土なので、団粒構造はなかなか作れないと思いますが、
排水が良いので糸状菌は下に伸びやすいのですから、一緒に窒素固定細菌も繁殖して、無肥料栽培は可能だと思われます。
ただ、そのような土で栽培した経験がないので、確信は持てません。無肥料でうまく野菜が元気に育ったら、ぜひ報告して下さい。
<1-3 菌ちゃんの食べ物>
●Q 雨ざらしにしていない、小屋に保管していた籾殻があります。これから数か月雨ざらしにしないと使えないのですか?
A そうです。水をはじくモミガラを仕込むといつまでも菌糸は付いてくれません。または高く盛ったうねにそのモミガラを乗せ、その上に土を薄く乗せ(モミガラが風で飛ばなくなる)、それから3~4か月程度雨ざらしにして、その後黒マルチを張ると、菌糸が付きました。
●Q 無農薬のもみ殻が見つからないのですが、普通のもみ殻でも大丈夫でしょうか?
A 無農薬のモミガラのほうがより良いとは思いますが、慣行栽培のモミガラでまったく支障ありません。
農薬も含めて糸状菌の分解力は強いものと思われます。
●Q 古竹に糸状菌はついていたが、他にも青カビなどっもいます。これは使えますか?
A 世の中にはいろんな菌ちゃんがいて、それぞれが、必要なときに必要なところに生息するのでしょう。
それがどんな役割をしていて、人にとっていいか悪いか判断は難しいものだと思います。
糸状菌さえ確認できたら、あとはあまり気にされずに、まずは基本通りにやってみて下さい。
●Q 植えつけの時、ウネの上部に仕込んだ菌ちゃんのエサをよけて、その下の土にタネや苗を植える理由は、未熟な有機物が土の中にあると根が障害を受けるからと聞きました。それなのに丸太の場合だけは、丸太をよけずに丸太の上に苗やタネを植えていましたが、それはなぜですか?
A 未完熟な有機物に根があたると障害を受けやすい。だからこれらを避けて植える。これが基本です。ただ、現実問題として埋めてある丸太より下に苗を植えることは不可能です。
ところで、昔から松葉などは土の下の方に仕込んだりしていました。分解が非常に遅いものは根が障害を受けにくいからと考えられます。木のチップと違って丸太は表面積が少ないので分解が遅いので松葉と同じように使えるのではと考えたわけです。
また木のチップの場合は根がチップとチップの間に入っていかないといけませんが、丸太の場合、根は近づきすぎないように逃げられます。
実際に、丸太の上に野菜を植えてみたところ、うまく育っているので今回の方法を紹介したわけです。
●Q オクラの収穫あとの茎、トウモロコシの茎など、乾いて固くなったものがたくさんあります。これを菌ちゃんの食べ物として使っていいでしょうか?
A それらは硬いし、中に空洞もあって、その点では糸状菌ちゃんの土づくりにはとても適しています。ただ、自然物ではないのです。
自然物なら微生物との協力で自力で健康に育っているので、必要なミネラルを含んていると考えられますが、
栽培物は、人が作り続けた菌ちゃんの少ない畑で育っているでしょうし、しかも野菜自体が自力で育つ野生の力が弱まっていると考えられます。つまり、バランスの取れた十分なミネラルが含まれているかがあてにならないのです。
なので、このような栽培物を菌ちゃんのメインの食べものとする場合は、事前に畑の土にカキ殻石灰などミネラル資材を混ぜてから、高いウネを作って下さい。
栽培物の収穫残渣で、空洞も少なくあまりかたくなさそうなもの(葉物野菜の外葉など)や、硬くても腐敗しやすそうないもの(ブロッコリーの茎など)の場合は、まずしっかり乾かして下さい。そして、自然物の食べものをウネの上に乗せてから、その上に乗せてください。そうすれば、腐敗の可能性が少なくなります。
もし微妙に腐敗した場合は、ミミズやモグラが来るのですぐわかります。彼らが浄化を早めてくれるわけです。
●Q 木くずは菌ちゃんの食べ物として使えますか?
A 木は糸状菌に一番適した食べものです。厚みや長さが数㎝程度のチップ状なら、雨ざらしにしておくと糸状菌が自然につくので、それを使います。
それより小さい木くずだと、木くずの厚み中に空気が入らないので、分解しにくくなります。なので、木クズをウネの上に乗せたら浅く土と混ぜて下さい。そうすると木くずの間に土が入るので空気が入りやすくなり、糸状菌がスムーズに繁殖できます。
<1-4 マルチ>
●Q 土を仕込んでマルチを張る前の雨を待っているのですが、いっこうに雨が降りません。どうしたらいいですか?
A 降雨後マルチして2~3か月後が植えつけですので、植えつけ時期からさかのぼって、マルチをすべき時期になっているのでしたら、雨を待っていては植えつけが出来なくなります。
また寒い地域の場合、雪解けとともに苗を植えたい場合、秋のあまり寒くなる前にマルチ掛けまで済ませておかないと、冬の間菌ちゃんが活動してくれません。
そのような場合は雨を待たずに、手かん水するしかありません。ところが手かん水では、いくら時間をかけても、なかなか土の中全体に均等に水が行き渡りません。お勧めはエバフローまたはスミサンスイというかん水チューブを使うことです。ホームセンターで切り売りしていることが多いです。ウネの中央部に1本乗せると、ウネ全体にゆっくりと水がかかるので、土の内部全体に水が行き渡ります。
●Q 黒マルチの幅が180センチのものが売っていないので幅150センチの物を使っていいか?
A 150センチだと、どうしてもウネの高さが低くなり、大雨の時にマルチの中の土は水浸しになりやすいです。
またウネの一番下の方まで黒マルチで覆ってしまわないと覆っていない部分から草が生え、
糸状菌とつながって旺盛に育ってしまいます。
短い幅の物を重ね合って使うと、風でずれて雨漏りしてしまうのでお勧めできません。
やはり180センチを入手すべきです。
ネットで探すと、180センチ、200メートル巻が売っています。数名で購入して分けてはいかがでしょうか?
少ししか必要ない人のために、菌ちゃんふぁーむネットショップで10mに小分けした物を売っています。
●Q ウネを高くしすぎたのか、マルチでウネ全体を覆うのに、180センチ幅では足りなくなりました。ウネの下の部分がはだかになりましたがいいのでしょうか?
A もし溝の中心から中心までの距離が170センチなのに、マルチ幅が足りないとしたら、よほどしっかりウネを高くしたのでしょうね。
それはいいことです。ウネの下の部分がマルチで覆われていないと言うことは、空気はかえって出入りしやすくなるし、草もよく生えてさらに土をよくしてくれます。
ただ、マルチ押さえ(トンボ)で押さえる位置が高くなるので、土が柔らかくて、マルチ押さえが外れやすくなることがあるのでので、しっかり土を固めてからマルチ押さえを挿すとか、数を増やすとかして下さい。
●Q 黒マルチの上に重石を置く間隔がわかりません。
A テキストでは60センチと書いてありますが、これは重石と重石の間の重石を置いていない部分の長さです。重石の中心から重石の中心までの長さではありません。それだと短すぎて、乾いた土の部分を確保できない可能性があります。
目的は土の中に乾きやすい部分と濡れやすい部分の両方を確保することです。そうすることで、晴天が続いても雨が続いても、どちらにしても土の中に糸状菌が繁殖しやすい環境(土は乾いていても土の中の空気は湿っている状態)を確保できます。
●Q せっかく黒マルチを張ったのに動物に践まれたのかあちこち穴が開いてしまいました。張り替えたほうがいいですよね?
A 数ヶ月後には穴を開けて植えるのですから、とても大きな穴でない限り、何の問題もありません。糸状菌は空気をとっても好むので、逆にわざとあちこち開けておいて下さい。
<1-5 土づくり仕込み後の管理>
●Q 晴天が続いたためか、重しを重くしても重しの下は乾いたままで、濡れていません。
A ウネの上部に仕込んだ菌ちゃんのエサの部分で水の毛細管現象が切れているのだと思います。マルチを剥いで、重石を置いた部分の、菌ちゃんのエサの、下の土が濡れていれば問題ありません。
もしそこも濡れていないとしたら、ウネをマルチで覆う前に、一度雨に当てるようになっていますが、そうしなかったのではないですか。
●Q 準備出来た菌ちゃんの土に植える苗を無肥料で育てるにはどうしたらいいのでしょうか?
A ポット苗は水分管理が難しく、ポットでの無肥料栽培は難しいです。だから直接タネをまくのがお勧めです。
そうは言っても、レタスやキャベツ、ピーマン、トマト、ナスなどは直まきは困難で、いったん苗を育ててから定植すべきです。
その場合は、土づくりが準備できた無肥料の土に苗床として直接タネをまき、ある程度育ったらポットに仮植して、活着したらすぐ定植します。
ただそれよりも、もっとも容易な方法は、普通に肥料の入った培養土で普通に苗を育て、それを定植します。
初心者なら普通の市販の苗を買って定植します。
苗にとっては、まったく肥料のない土に植えられ、突然の環境激変の中で、糸状菌ちゃんたちを受け入れることで育つことになりますが、やってみると、ちゃんとうまく育ってくれます。
●Q 排水が大切ですから、溝に草が生えてきたので、早めに取った方が良いですね?
A 野菜も雑草も同様ですが、そこに生えることで、光合成で作った炭水化物の何割かを自らの成長に使うのではなく、根から土に排出しているのです。それを食べに微生物が集まって根圏微生物となり、草を健康に育ててくれます。つまりそこに草が生えているだけで、土はさらに菌ちゃんだらけになっていくのです。
作物のじゃまにならない限り出来るだけ生やして下さい。菌ちゃんファームでは、土を仕込んで2~3か月後に野菜を植える頃には、草が生い茂って黒マルチが見えないくらいになっています。
ただ、大雨の時は草が溝に貯まった水の流れを妨げるので、その時期には刈ったほうがいいと思います。または大雨でもウネの上部の土が水浸しにならないように最初から出来るだけウネを高くします。
<1-6 その他>
●Qハウス栽培では効果がありますか?
A ハウス栽培は雨が直接あたらないのでうまく行きやすいです。ただし、周囲から地下水が入ってくる環境だと当然糸状菌は深く伸びることが出来にくいのでお勧めできません。ハウスの周囲に溝を掘って、溝に水が貯まらずに流れ出るようにしてください。
●Q 水稲の栽培ではどうしたらいいですか?
A 糸状菌は水中では住めないので、水田には居ません。水田の場合は、山からミネラルも入ってきますし、窒素分も微量入ってきて、それでお米はよく育ちます。ですから、要は土の中の腐敗(ヘドロ臭)をなくせばいいのです。
ところが多くの田んぼの土は腐敗に傾いています。腐敗させない方法は、堆肥を春にいれず、秋口にいれる、しかも浅めに混ぜて空気と触れやすくする。またお米を収穫したあとの残渣、藁などを春にまぜると、すぐ水を溜めるので腐敗しやすいです。秋のうちに浅めに混ぜる。これで病害虫に強くなります。
すでに下層の土がヘドロ臭のする田んぼの場合は、収穫が終わったら早めに天地返しをして、空気に触れさせます。
<2.生ごみを使った土づくりについて>
●Q 小バエが来ているのですが、土づくりに問題があったのでしょうか?子どもたちがいやがります。
A 小バエはどうしても発生しがちです。小バエまでなら特に問題はありません。
通常のハエやアブが出るようですと腐敗していると思われます。
それぞれ生きているのですから、そうやって小バエに接してだんだん慣れてくることが
今後の地球生活にとって、とても良いことだと考えてはいかがでしょうか。
●Q 塩の効いた生ゴミ漬物を畑に入れて、作物に塩害は出ないのでしょうか?
A 日本は時々雨が降るので、露地栽培では塩害は出ません。ただ、ポリマルチを剥がずに植えつけた場合などでは、塩害で初期の生育が遅くなることがあります。でもそのストレスに耐えて野菜が育つため、丈夫に育ち、生育後半はかえって元気に育ちます。
<3.生ごみ、自然物共通・その他>
●Q 草の活用法について、テキストには22~25ページと、30~33ページの2箇所に分かれて書かれていました。どちらの方法でもいいのでしょうか?
A 草だけを使って無肥料で野菜を育てたい場合は、30ページから書かれている方法になります。この方法なら糸状菌が優先的に草を食べられます。
22ページから書かれている方法は、糸状菌に特定せずいろんな微生物に分解してもらう方法です。どちらも土づくりにとても役立つ方法ですが、こちらの方法の場合、窒素固定細菌は付きにくいので、別に肥料が必要になります。ただし、柔らかい草やマメ科の草が多い場合、草の分解が進むと、もともと草に含まれていたチッソ肥料分があるので別に肥料を足さなくても野菜が育つことはあります。
●Q タネはどんなタネをどこから買えばいいのですか
A タネが来なくなると、死活問題です。日頃からホームセンターではなく、種苗店に行ってサカタやタキイなど、日本の種苗会社のタネを購入して欲しいです。
在来種(固定種)と呼ばれるタネの多くは、自分でタネ取りできるのでお勧めです。
反対に交配種(F1)は、いわゆる雑種強勢の効果で、優秀なタネが多いのですが、その野菜からタネを取ると、次代は性質がバラバラになる傾向があり。タネ取りは難しいです。となると来年もまた買わないといけないので、グローバル企業ではなく日本の種苗会社が育種したものを買うことで日本の種苗会社の存続を応援して欲しいです。
ネットでカタログを見てメール等で購入できるおすすめの店は
●Q ピーマンにカメムシがびっしり群がっています。土づくりが十分でないという事でしょうか?それとも今年は特にカメムシが多いのでしかたのないことでしょうか?
A 菌ちゃんふぁーむでも今年はカメムシの害が多いです。カメムシが多い年なのだろうと思います。でもよく観察すると雨除けハウスの中のピーマンは確かにカメムシが多いですが、露地のピーマンにはカメムシがほとんどいません。露地のピーマンは、ハウスに比べて雨、風、そして紫外線に耐えるための抗酸化成分をたっぷり含んでいるはずです。カメムシにとっては、その汁を吸っても消化吸収しにくいためカメムシが増えないのだと思います。
要するに、やはり害虫は弱い野菜(人にとって必要な栄養成分が少ない野菜)のほうを好むと言うことです。自然物を使った菌ちゃんの土作りでは、土を仕込んで2~3か月で野菜を植えられますが、土づくりそのものは年々進んで、土は年々良くなっていきますから、来年はさらに野菜が元気になり、人にとって美味しい野菜になり、虫害は少なくなっていくと思います。
●Q ナスやピーマンが次第に萎れてきて、とうとう枯れてしまいました。でも点々と発生するので土壌病原菌のせいではなさそうです。何が原因でしょうか?
A コガネムシの幼虫(シロネキリ)が原因と思われます。ナスの場合、株全体が萎れていくのではなく、一部の枝だけ萎れたり枯れたりしますが、また回復したり、また萎れたりするので、病気ではなくコガネムシが一部の根を食べたことが原因です。土の深いところに住んで野菜の根をかじるので捕殺も出来ません。
菌ちゃんふぁーむでもその被害はありますが、それは自然物を使った土づくりを今年の冬に開始した場所だけひどく発生しました。この土づくりの初年目は急に粗大有機物が増えるなど急激に土壌環境が変化します。それに対して微生物はまだ十分増えていません。そんな、微生物だけでは処理出来ない条件の時に虫たちがやってきてくれるのではないかと考えられます。だとすると2年目3年目とその被害は小さくなっていくはずで、実際菌ちゃんふぁーむでもそうなっています。
●Q モグラが根を切って野菜が育ちません。何か対策はありませんか?
A モグラはミミズが欲しいのですが、フトミミズは腐敗した有機物を食べるので、モグラはミミズがいようがいまいが、腐敗臭のする所を一生懸命掘ります。
菌ちゃんの土づくりがうまくいけば、腐敗臭は出ないので、モグラは次第に土の深いところを潜るようになります。
深いほど微妙に腐敗しやすいからです。そうなると、野菜に害があるどころか、野菜の根がよく張るようになり生育を促進させます。
モグラさんこそが菌ちゃん野菜作りの頼もしいパートナーだったんです。「この憎きモグラめえ!」と思っていた頃の自分が情けなく、今となっては「モグラさんごめんね」と心から思ってしまうようになりました。
モグラが多いと言うことは、まだ菌ちゃんいっぱいの土にはなっていないと言うことであり、モグラが来てくれたおかげで空気が通り、より早く菌ちゃんいっぱいの土になっていくのです。モグラを除くことよりも、そもそも最初、人のどんな行為が、土を腐敗させることになったのかを考えてください(未熟な堆肥を土に入れた、稲わらを厚く敷いた、生ごみが腐った、収穫残渣をそのまま土に埋めたなど)
自然物を使った土づくりなら腐敗はおきにくいわけですが、それでも土づくりを仕込んだウネにモグラが来ることがあります。
それはつまり、土に乗せた菌ちゃんの食べ物が少し腐っていると言うことです。原因としては、草が乾いていなかった、柔らかい草が多すぎた、草の上に土を乗せすぎた、等が考えられます。そう言う時は、そのままモグラに活動してもらうことで、早く土の腐敗が消えて、いい状態になっていきます。そうするとモグラはもう来なくなります。