菌ちゃん野菜作りと特攻隊

「知覧特攻平和会館と菌ちゃん野菜作り」

僕は悲しい、かわいそうな話はあまり好きではありません。
例えばアニメのフランダースの犬を見てもあまり泣きません。
ウソだと言い聞かせて、心をシャットアウトしようとします。
でも母をたずねて三千里を見た時は、毎回大泣きしてしまうのです。
庶民の哀しさと優しさ、愛おしさを感じて心がふるえてしまいます。

そんな僕に、敬愛する永伊智一監督から、
「神風特攻隊の出発基地だった知覧に一緒に行かないか」と誘われました。
永伊監督は、東京、大阪、名古屋、福岡でセミナーを開催しておられて、
食や歴史などこの世界の本質的な情報を得たり、自分の行いや食習慣、生活習慣を正すため、
僕も毎月参加していて、
その先生からの誘いですから僕にとって断ると言う選択肢はなく、
10名の仲間と同行することになりました。

※ちなみに、永伊監督が週2回出されている無料メールニュースの登録はこちらです
https://f.bmb.jp/bm/p/f/tf.php?id=bm27693dr&task=regist

知覧で現場を見て、話を聞いて、
あまりに悲しすぎる話には心をシャットアウトしながら涙しました。
話だけで聞くのと、実際に現場に行き、残存物を見ながら話を聞くのとでは
大きな違いがありました。
それは、知覧旅行後、日々の仕事に追われているのに、
その折々に、知覧のあの現場のことがじわじわと蘇ってきて、
心に刺さってしまうのです。

特攻を命ぜられた青年たち
数日後には・・あさってには・・明日には・・今日は!
命を散らさないといけない・・
それを20代の子たち、一番若くて17才の少年がですよ!
その言い表しようのない、狂いそうな恐怖・・・
でもそれを、どうやってでも守りたい大切なものへの愛情の力で、押し殺そうとする・・
その感覚を、時折、僕自身がほんの一瞬でも感じてしまうと、
怖すぎて、すぐ心をシャットアウトする・・
その繰り返しです。

そして、愛するわが子を特攻に送り出す母の気持ちなんて、
その時のあまりにも切なすぎる想いが、
時々、僕の心の中で蘇ろうとする手前で、心をシャットアウトしてしまう・・
そんな調子です。

あんな体験は僕は絶対にしたくないです!
する必要なんて、ないです!!!

1人1人は誰もこんな心と体の激痛を感じたくないのに、
人はなぜ、争い、戦争をするのだろう・・

戦争をさせたい人たちがいるから?
お金を増やすことを楽しんでいる超富裕者たちがいるから?
それよりも、
その人たちからの命令通りに、兵器を作り、戦争をする人たちがいるから?

だって、やらなきゃ、やられてしまうから。
だって、生きていくためにお金が必要だから。
そしてプロパガンダによって、それが正義と信じて・・

これって今も続いているのかもしれない・・
体に良くない食品や薬を作り、より利潤を上げるためにそれを売りまくり、
それを良いものと信じて使う人がいる。

もう、そこから人類が脱却する日が近づいていると、僕は信じます。
自分だけ、家族だけの幸福を求めるのではなく、
相手にも愛おしい家族がいる。
お互いがそのことを思いやり、愛おしく想えばいいだけ

多くの人が菌ちゃん野菜作り体験することで、そんな社会が実現していくのではないかと
僕は強く期待しています。

自然の生きものたちの暮らしは、競争社会ではなく、
神わざのような仕組みの共生社会になっていることを実感できます。
害虫が、病原菌が、モグラが、雑草が、
私たちの敵ではなく、とても重要な仕事をしてくれていたという事実を体験して、
これまでの価値観がくずれ、感動します。
この土づくり野菜作り体験の中で、徐々に、
多くの生きものたちが、自分も含めて、地球の兄弟のような、
そんな肌感覚が醸成されていきます。

その自然界に、今日までずっと愛され生かされてきた自分を感じると、
人同士も、同じお母さんの愛情を受けて育った兄弟のように感じてくるはずです。

そして、そうは言っても、自然界はただの仲よしこよしではく、手強い敵が存在し
だからこそ、鍛えられ強くなっていけることもわかります。
そして、敵との戦いで、強いものが弱いものを駆逐するのではなく、
なんと、次第に敵と共生していくことが多いのです。
つまり、強いものには、優しさがあるのです。
優しいものこそが、強くなれるのかもしれません。
殺し合いから共生の時代に移るために、
優しいものこそが、強くならないといけないのです!!

この自然界の理を、1人1人が体感したら、
氾濫する誤情報にだまされなくなるし、
やがて人間社会も変わっていくはずです!

自分の命を犠牲にしてまで大切なものを守ろうとしたあの少年たちに申し開きができるように、
僕は自分の役割を真剣に果たしていきたいと
さらに感じるようになりました。

現場に行くことは、話を聞くことと同じではありませんでした。
日々の生活の中で、あとからいつまでも蘇ってきます。
あまり行きたくなかった僕を、一緒に連れて行ってくれた永伊監督に感謝感謝です。